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アレルギー科、舌下免疫療法

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アレルギー性鼻炎について

アレルギー性鼻炎は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を吸入することにより、鼻の粘膜で起こるアレルギー反応で、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった症状を繰り返す状態をいいます。アレルギー性鼻炎には、一年中症状の続く通年性アレルギー性鼻炎や、スギ花粉症などのある特定の時期に症状が起きる季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)があります。

アレルギー検査に関して

この検査は、スギ花粉やハウスダスト、ダニ、イヌ・ネコのフケなど、みなさんが吸い込んでしまう可能性のあるアレルゲン(アレルギーを起こす物質)に反応する「IgE」という抗体が体の中にあるかどうかを調べます。一度の採血で抗体の量はもちろん、アレルゲンに対するアレルギーの程度も0~6段階で詳細に調べることが可能です。検査により、症状を悪化させている原因を特定し、対策することで投薬と合わせてより高い治療効果が期待できます。

舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)とは

アレルゲン免疫療法は、減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因である「アレルゲン」を少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。
アレルギー症状を治す可能性のある治療法と考えられています。
アレルギー症状のある疾患のうち、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息などに対してこの治療法が行われています。

アレルゲン療法の特徴

アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる可能性のある治療法です。
(症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、おくすりの使用量を減らすことも期待できます。)
治療前に、症状がアレルゲンによるものかの確定診断が必要です。
(問診やアレルギー検査などを行うことにより、症状を引き起こすアレルゲンを確かめます。)
治療は長期間(3~5年)かかります。
すべての患者さんに効果が期待できるわけではありません。

舌下免疫療法の「優れている点」と「注意すべき点」は?

■優れている点

臨床試験の結果では、約8割の方に効果がありました。
そのうち、約2割の方は症状が出なくなりました。
残りの約6割の方は症状が改善しました。
免疫をつくる治療法ですので、根治が期待できます。

■注意すべき点

治療には3年~5年、毎日治療薬を飲み続ける必要があります。
臨床試験の結果では、約2割の方には効果がありませんでした。
万全の対策を講じますが、重大な副作用が生じる可能性を否定できません。

舌下免疫療法を受けられない方、注意が必要な方

■受けられない方

スギ花粉症もしくはダニアレルギーではない方
5歳未満の方
重い気管支喘息の方
悪性腫瘍(がん)や免疫系の病気がある方

■注意が必要な方

アレルゲンを使った治療や検査によってアレルギー症状をおこしたことがある方
気管支喘息の方
65歳以上の方
妊婦の方、授乳中の方
抜歯後や口の中の術後、または口の中に傷や炎症などがある方
重症の心疾患、肺疾患及び高血圧症がある方
他に服用中のおくすりがある方[非選択的β遮断薬、三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)など]
全身性ステロイド薬の投与を受けている方
スギ花粉およびダニ以外のアレルゲンに対しても反応性が高い方

副作用について

※特に注意してください
重篤な副作用が発生しないか、十分な注意が必要なのは次の場合です。

服用後少なくとも30分間
服用開始初期(およそ1カ月)
スギ花粉が飛散している時期

■主な副作用

口の中の副作用
(口内炎、舌の下の腫れ、口の中の腫れ)
喉のかゆみ
耳のかゆみ
頭痛
など

経過観察の上、症状が治まらない場合は直ちに受診が必要です。約2%の方に現れます。

■重大な副作用

・ショック
・アナフィラキシー
医薬品などに対する過敏反応により、医薬品投与後多くの場合30分以内で、じんま疹などの皮膚症状や、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状、突然のショック症状(蒼白、意識の混濁など)が見られます。

【アナフィラキシーの前兆】
下記のような症状が現れた場合、直ちに医療機関を受診してください。

(1) 皮膚の症状
じんま疹、掻痒感、紅斑、皮膚の発赤などの全身的な皮膚症状(医薬品の投与数分から通常は30分以内に、初発症状のことが多い)

(2) 呼吸器の症状
声がかれる、鼻がつまる、くしゃみ、喉の掻痒感、胸のしめつけ感、咳、呼吸困難、呼吸の音がゼーゼー・ヒューヒューする、チアノーゼなど

(3) 消化器の症状
胃痛、吐き気、嘔吐、下痢など

(4) 循環器の症状
頻脈、不整脈、血圧低下など

(5) 眼の症状
視覚異常、視野の狭窄など

(6) 神経の症状
不安、恐怖感、意識の混濁など

■特に緊急性が高いアレルギー症状

とくに下記のような症状が一つでもあてはまる場合、救急車を要請するなど、迅速な対応が必要です。
ご家族も注意してください。

(1) 循環器の症状
頻脈、不整脈、血圧低下

(2) 神経の症状
意識の混濁

(3) 呼吸器の症状
声がかれる、喉の掻痒感、胸のしめつけ感、咳、呼吸困難、呼吸の音がゼーゼー・ヒューヒューする、チアノーゼ

(4) 消化器の症状
持続する胃痛、持続する嘔吐

治療を検討している方は、必ず確認してください

スギ花粉が飛散していない時期も含め、3年~5年という長時間の治療を受けられる
舌の下に薬を1分間保持したあと飲み込むことを毎日継続できる
毎月1度、来院・受診できる
すべての患者さんに効果を示すわけではないことを理解できる
効果があって終了した場合でも、その後効果が弱くなる可能性があることが理解できる
アナフィラキシーなどの副作用がおこるおそれがあることが理解できる

治療の流れ

(1) 通常の診察

通常の診察を受けていただき、アレルギー検査を行います。
※アレルギー検査を必ず受けていただきます。
(過去3年以内、他院で取ったアレルギー検査結果があればお持ちください。)
アレルギー検査の結果を確認し、舌下免疫療法の適応を判断します。

(2) アレルゲンの初回投与

当院にてアレルゲンの初回投与をおこないます。
投与の後は、約30分間、当院で経過を見ます。

この日は、詳細な説明、舌下免疫療法を受ける同意書の記入手続きもあり、受付から会計終了まで1時間半~2時間ほど時間を要します。初回投与希望日に関して診察終了の遅くとも1時間半前にはご来院いただきますようお願いいたします。
また、1週間後に薬剤の増量をおこなうため、1週間後に受診可能なことが初回開始の条件となりますので、併せてご確認いただきますようお願いいたします。

(3) はじめの7日間(初期)

舌下錠は、1日1回、舌の下に1分間保持した後、飲み込みます。その後5分間はうがい、飲食をひかえてください。なお、投与の基本的なやり方は、その後もずっと変わりません。

(4) 決められた一定量を服用(維持期)

毎日同量の舌下錠を投与し続けます。
これを3~5年間継続します。
※少なくとも1ヶ月に1度の受診が必要となります。

参考資料
効果やリスク、具体的な治療イメージなど、ご自身でよく調べておくことを強くおすすめします。下記のサイトに、有効な情報がありますので、ぜひご覧ください。
https://www.torii-alg.jp/?_rb_uid=31d16dcf904862baa4f9157dea38f3111615192186251&_rb_sid=bd351615192186253&hc_uus&matid#_rb_uid=31d16dcf904862baa4f9157dea38f3111615192186251&_rb_sid=bd351615192186253&hc_uus&matid

   
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※土曜日午前は耳鼻咽喉科と美容皮膚科、土曜日午後は美容皮膚科、日曜日(終日)は美容皮膚科、形成外科の診療となります。
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